他のプレックス剤は、ジカルボン酸(マレイン酸)などの酸性の薬剤やコポリマー・PVPなどの高分子ポリマーが配合されていて、疑似結合を作り 髪表面を強くコーティングし 髪がしっかりしたように感じます。しかし 過剰酸化が原因でシステイン酸が出来たり ランチオニンが発生しやすく、 乱発すると [カラーの色落ち] [パーマがかからない] [カラーの色が入らない] などの症状が出て かなりのダメージにつながってしまいます。その点、ハイドロプレックスは髪のアミノ酸を大きく占めるグルタミン酸・アルギニンを含めグリシン・アラニンなどのアミノ酸や保湿成分で構成されています。さらに植物系有効成分が疑似キューティクルを形成します。その他コラーゲン・ヒアルロ酸・ハチミツなどの保湿成分が配合されているので、繰り返し使用しても 他のプレックス剤のような パーマがかかりにくくなったり色落ちなどの心配のない安心して使用できる薬剤です。
正確に言うと違います。過酸化水素は オキシドールといって消毒にも使う物質なので本来体を守ってくれる物質です。 これが直接抜け毛や白髪の原因になることはありません。体内に取り込まれた酸素も分解の過程で過酸化水素になります。本来 体の内にできた過酸化水素はカタラーゼという酵素が出て分解してくれます。しかし体の抗酸化作用が弱くなると この過酸化水素が分解されず、ヒドロキシラジカルという悪玉の活性酸素に豹変します。このヒドロキシラジカルができてしまうと毛根の栄養成分を奪ったり色素幹細胞を破壊するので 抜け毛や白髪が発生しやすくなります。過酸化水素そのものが抜け毛や白髪を誘発することはありません。
水素カラーの場合、髪に浸透した水素がアイロンの熱によって化学反応が強くなり、酸素と化合して水分に変換します。また過剰酸化によりできてしまうシステイン酸を減少させSS結合を守り復活させることが期待されます。なのでしっかりした健康な髪の状態に導きます。
一方、酸熱トリートメントのアイロン工程は、ジカルボン酸(マレイン酸)などの薬剤を脱水縮合して疑似結合を作ります。また過剰な酸性薬剤を使用するため、システイン酸が発生します。そのシステイン酸が発生している髪に高温の熱を与えることで、ランチオニンが発生してしまいます。ランチオニンが発生すると、髪が硬くなりパーマがかかりにくくなったり、カラーの色が入りにくくなる可能性があるので 乱発しないように非常に気を付けて施術しないといけません。
パーマの2剤は還元されたSS結合を再結合させるために酸化をさせています。水素カラーは抗酸化作用が強いのでパーマの2液の酸化や空気自然酸化を完全に止めてしまいます。結果パーマがゆるくなる可能性があります。 一番ベストなタイミングは、パーマ前に水素カラーを施術するか、パーマ後1週間空けてから水素カラーをしてください。そうすると、パーマ2液で酸化しすぎてできてしまうシステイン酸を減少させ SS結合を守り 健康な髪の状態へ導きます。
リペアパウダーから発生する水素が過酸化水素の酸素を水分化してしまい、カラーの酸化重合が起こらなくなります。結果カラーの染まりが悪くなったり 染まらなくなりますので、カラー剤には直接混ぜないでください。
※間違った情報がセミナーで伝えられたり 流れているので気を付けてください。
水素カラーの理論は、カラー発色後の残留過酸化水素を水分に変換します。マニキュアやヘナは熱吸着や酸化を利用していますので、もし水素カラーを取り入れたい場合はマニキュア・ヘナの施術前に水素トリートメントとして施術した後にマニキュア・ヘナをしてください。そうするとハリコシのある髪に仕上がります。
溶液中にどれだけの濃度で水素が溶けているかという数値です。水素の溶存濃度は通常の気温・気圧の場合、1600ppbくらいで飽和状態になります。経皮吸収の場合、1000ppb以上で効果を発揮すると言われていて、肌表面だけの場合だと100ppbでも効果があると言われています。リペアパウダーの水素は、シャンプー1回分(約6ml)に0,3g配合・水100mlに1gのリペアパウダーで 約1600ppbになりますので、かなり効果が期待できます。
使用するシャンプーは、市販のものは避け 美容室などで知識のある方に相談し ご自身の頭皮の状態に合う洗浄力のものを選んでください。特にラウレス・ラウリル硫酸Na系のものは使用しないでください。このタイプのシャンプーは非常に洗浄力が強く脱脂力も強力です。皮脂を守っている常在菌を死滅させ頭皮トラブルの原因になります。水素は油分を柔らかくして取り除く効果もありますので、さらに脱脂力が強くなる可能性がありますので気を付けてください。